せんと♨︎ガール

美大出身の「せんとガール」が、昔ながらの銭湯をめぐる。(主に東京) 

天然温泉あけぼの湯(後編)

前編は、こちらから読めます。

 

さていったん脱衣所へ戻り、そこから続く階段で二階に上がります。

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裸でこんなに長い階段を上るのって、初めてでは・・・。ちょっと不安な気持ちになる、わたし。笑
そろりそろりと上りながら、ふと、これと似た感覚があることを思い出しました。たまに見る、裸で街を歩く夢。なぜか雑踏の中を、自分だけが裸で歩いているのです。恥ずかしいので、目立たないようにこそこそと・・・。裸の時点で目立ちまくりなのですがね。笑
夢の中の気分を、現実にも味わえるとはね。と思ってにやりと笑ってしまいました。

 

長いような短いような階段を上りきって二階に辿りつくと、立派なやぐらがお出迎え。

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屋根の下ではおばあちゃんが寝転んで目を瞑って、寝てるのかな?
気持ち良さそう〜。いいなー。

 

やぐらの奥の透明ガラスの向こうは、またもや洗い場が。

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まさか2階にも洗い場があるとは…。
清潔感があって、さわやかな色彩!

湯船も4種類!これは盛り沢山だ。

この、橋とカモメのモチーフのタイル絵があるのが、女湯。

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風車が印象的なタイル絵は、男湯です。

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ここでは7〜8人の方が体を洗っており、私には、全員があけぼの湯の馴染みのお客さんのように見えました。この場所をよく把握していないと、わざわざ二階に上って体を洗うことはしないでしょう。この階にいる全ての人に、ベテランの風格が漂っているような気もしてきます。


二階のお湯にも浸かってみたいけど、そういえばここの人たちは、私が体を洗っているところを見ていないのだ…。
一階から上がってきてそのまま入るのがなんとなく気が引け、面倒ですがもう一度体を洗いました。(←気弱)

なんとなく、あちらこちらから視線を感じるような気もしますが、気のせいでしょうか。

行った銭湯のお湯は全種類に浸かることに決めているので、少々のぼせ気味ですがしょうがありません。さっさと体を洗います。

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…さて、二度も体を清めたことだし、次はどのお風呂に入ろう。
2階の湯船だけでも、あと6種類。

さぁどうするか、と見回していると、何人かのお客さんと目が合ってしまいます。
見ず知らずの人間が、あちこちに視線を飛ばしながら、ぎこちない動きをしているのです。そりゃあ、気になりますよね…。

二階に上がった時に最初に目についていた、円形の牛乳風酵素風呂。時計回りに、ぐるぐるとお湯が回っています。まるで洗濯機のよう。よし、ここに決めた。

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(牛乳"風"というからには、牛乳風呂とは違うのだろうなあ)などと思いつつ、
入って体を沈めると、意外とお湯の勢いは強くその場に座っていられません。連続的に回るお湯の勢いに、少しづつ体を持っていかれます。
じわじわと、自分の位置がずれていくのがまた面白い。子どもが入ったら喜ぶんでないのか。
ゆっくりと回りながら縁沿いに二周したところで、お湯を上がりました。

 

全てのお湯に入りたかったものの、すっかりのぼせてしまったので2階はこれで断念…。 
またの機会にすることにしました。

 

全身ほかほかで、脱衣所に向かいます。私の銭湯の好きなところは、頭のてっぺんからつま先まで、ほんのり温かい"ほかほか感"が、家に帰るまでずっと残るところ。帰る道中歩いていても、「ああ〜気持ちよかった〜」という、満足感が続きます。あけぼの湯は温泉成分を含んでいるのだから、なおさらじゃないかな。

 

脱衣所で服を着ていると、後ろで2人のおばさま方が慣れ親しんだ様子で話をしていました。

「○○さんがね、ずっと降りてこないから、見に行っちゃったわ」

「いつも、あそこに座っているのよね〜」

「私、気をつけてねって、声かけておいた」

(もしかして、さっき二階の櫓の下に寝転んでいたおばあちゃんの話かなあ…)

 

銭湯の顔見知り同士で、気遣って、声をかけあっているのだなあ。

脱衣所や洗い場で声を掛け合う人たちは、銭湯での短い時間を大切にしながら、話をしているように見えました。この銭湯でしか会わない間柄なのかもしれません。

この付近に住む人たちにとって、この銭湯はきっと大事な役割を果たしているのだろうなあ、と思いました。

 

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 銭湯めぐりは続きます。

 

 

 

あけぼの湯 Data

住所  東京都江戸川区船堀3-12-11
TEL  03-3680-5611 営業時間 平日15:30~24:00 日・祝日14:00~24:00
定休日  木曜日
URL  http://www5a.biglobe.ne.jp/~akebonoy/
 マップ

http://yahoo.jp/BRd7r1

 

 

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